こんにちは、こにし動物クリニック獣医師の橋本です。
少し前に、昨年末から月1回のペースで行っていた全9回の心エコー実習が終わりました。近畿動物医療研修センターの森先生による実習でした。講義の後に実習があるのですが、少人数制なのでひとりひとりアドバイスを受けながら心エコー操作を学ぶことができました。
心臓の基本断面の見方をしっかり学んだ後、高齢のワンちゃんに多い心臓病である僧房弁閉鎖不全症の他、心筋症、肺高血圧症、先天性心疾患などについて学びました。実習では、エコー検査をされながら眠ってしまうようなおだやかな1頭のワンちゃんに主にお世話になりました。ネコの回にはネコちゃんでも実習させていただきました。
内容については原田先生が詳しく書いてくれているようなのでお任せするとして・・・
私は、意外とご存じない方がおられる心エコー検査の様子について少し書きたいと思います。
心エコー検査をしましょうとお伝えすると、”ワンちゃんネコちゃんが痛い思いをするのではないか?”とか”麻酔をかけられるのではないか”と心配される飼い主様が時々おられます。
しっかりと検査を行うために必要な保定は行うので、性格的に嫌なワンちゃんネコちゃんは少なからず嫌な思いをされるかもしれませんが、エコープローブを体の表面に当てるだけなので痛くはありません。また、基本的に麻酔はかけません。
こんな感じで横になっていただきます。
※ちなみに今は心エコー検査用の台を導入しているため、台の様子は写真と異なります。
心エコー検査を行うワンちゃんネコちゃんはたいてい心臓が悪いので、なるべく無理をさせないように、短時間で必要な部分をみるように心がけています。それでも大興奮をするようであれば、ワンちゃんネコちゃんの状態を優先して途中で打ち切ることもあります。また、状態に応じて検査前後は酸素濃度の高めの部屋でお休みしていただくようにしています。
今回の実習は5~6人の少人数制であったにも関わらず、2013年に他の実習でご一緒させていただいたとある先生とまた一緒になり驚きました。その実習も全6回シリーズもので、6人の少人数制でした。同年代の女性獣医師で、次いつお会いできますかね~なんて話しつつ、立ち話だけでは物足りなかったので近くのお店で色々お話ししました。他の病院の獣医師と話す機会も最近あまりなかったので良い機会となりました。
全9回、東大阪までの道のりは結構遠かったのですが、とてもためになる楽しみな実習でした。ですから、やっと終わったというより、終わってしまうのかという気持ちもしてしまいました。でも重要なのはこれからです。心エコー実習でみっちり学んできたことを、日々の診療に活かしていきたいと思います。