*こにしACリハビリ通信⑪*

こんにちは。看護師の井口です(^^)

 

今回は②運動療法の“体重移動運動・カバレッティ運動”についてです☆

 

体重移動運動は、まずわんちゃんを真っすぐ正しい姿勢で立たせます。

体勢が整ったら、わんちゃんの体に手を当て、ゆっくりと左右に押していきます。

   バランスを意図的に崩してやることで、わんちゃんは自ら体勢を整えようとするため、体幹・バランス感覚の強化や固有位置感覚(正しい位置に足を着く感覚)の回復につながります。

 

自力で立つことが不十分であるわんちゃんの場合は、こけてしまわないよう支えながら行う必要があります。

また逆に体重移動に慣れ、固有位置感覚が回復してきたら、少し強めに左右に押してあげると効果的です。

 

この運動はバランスボードやバランスボールを使って行うこともあります。

ボードでは、前肢または後肢どちらかをボード乗せて立たせ、左右、前後へとわんちゃんを揺り動かすようにボードを動かします。

ボールでは、わんちゃんを乗せ伏せさせた状態から始めます。回復具合に合わせてわんちゃんを支えながらボールの上に立たせて、バランスを取らせることでより効果的な運動を行うこともできます。

バランスボードやボールを使う場合、床での体重移動運動よりも転倒に注意が必要ですが、足場が不安定な分、足に力がかかるため筋力の強化にも効果的です。

 

 

カバレッティ運動は、梯子のような等間隔のハードルを越えながら歩かせる運動で、ハードルを意識しながら足を動かすため、可動域の改善、固有位置感覚の改善になります。

幅は基本的にはそのわんちゃんの通常の歩幅よりも少し狭くなるように調整します。

高さは初めは手根関節の高さに合わせます。

関節の屈曲域と進展域を広げるために、少しずつ高さを上げていきますが、ジャンプして飛び越えさせてしまわないよう、上げすぎに注意が必要です。

 

次回は②運動療法の“トレッドミル(陸上/水中)歩行・水泳”についてです☆

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