こんにちは!看護師の安達です。
この度、看護師の歯科治療のキーポイント
【治療のお手伝い、口腔ケアの主役へのステップアップ】
という講義に参加してきました。
大切な家族…
口腔内は毎日顔を合わせるため常に清潔にいてほしいものですよね。
今回のブログはそんな口腔内の歯科について…
●歯科について
犬や猫は歯が悪くなったら治療や悪さをしている歯は抜きます。歯がなくなったらご飯が食べれないからかわいそうというお気持ちもすごくわかります。しかし、悪くなってからの治療はその治療までの間に口が決して
痛みがないわけではありません。
口腔からの痛みから狂暴化、口腔内の細菌は体全身の疾患に
及ぼすこともあります。
→事前に防ぐためにも口腔内の定期検診や普段からのデンタルケア
が必要と言われています。
●歯周病とは
歯肉炎(歯肉に限局した炎症)と歯周炎(歯周組織に炎症)などの歯の
炎症の症状を合わせまとめて歯周病と呼びます。
歯周組織は細菌感染や強すぎるブラッシングなどの外来刺激から破壊されます。
→歯茎が痩せたり知覚過敏にもなる。
犬には42本猫は30本の歯があり、
歯には機能歯(臼歯)が奥にあり、この歯は噛み合わせたときに食べ物を噛みきることが出来るが、その反面食べ物がつきやすくなります。
歯の表面を覆っているエナメル質(体の中で最も硬い)人では2.5㎜程度にあるものが、犬猫では0.1~1㎜と薄いため硬い食べ物を与えると割れやすく、歯の一部が破折につながります。
歯石自体は歯肉炎や歯周炎の絶対的な原因ではなです。
歯肉炎や歯周炎の要因は歯垢(細菌の塊)と呼ばれるプラークが
原因のひとつであり、
プラーク(歯垢)は1gあたり1000億個の細菌
が含まれているます。
歯が破損、凹凸していたりするとプラーク付着の原因となります。
歯磨き後、数分~数十分で形成されるペリクルという唾液由来の糖タンパクでできた層がエナメル質を覆いエナメル質を酸などから守っています。→このペニクルが形成されないと酸などにより歯が溶けてしまう。
しかし、プラークは糖タンパクからなるため細菌の繁殖が盛んになり、歯の上からプラークが付着されるます。
→プラークは歯表面以外にも歯周ポケットや歯茎付近にも蓄積される。
プラーク自体はバリアみたいなものに守られているため、抗生物質を弾いてしまい与えても効かないため、プラーク自体を除去しなければならないです。
薬が効かない!!!
…しかし、歯磨きににより直接的にプラークは除去することができます!
歯石…プラークが石灰化したものが歯石です。歯石には凹凸が多数あるためプラーク付着の原因になりそれが新たな歯石が作られ悪るといった工程が繰り返されるため悪循環に陥いります。
歯石ができる=口腔内の細菌数が増加するということにつながります。
犬は3日、猫は5-7日で歯垢から歯石になります。
つまり・・・
歯石に変わるまでにプラークを除去するためにもデンタルケアが必要です。
歯石除去を行っても口腔内は汚れが残っているのを発見するのがとても上手なため必ずいつかは歯石が再付着します。=歯石はできてしまうため完全に一生なくすのは不可能ということを理解していただかなければなりません。
歯科用レントゲンを用いる意図
近年ではまだ歯石除去において歯科レントゲンを用いている病院は
全国でも5%ほどです。
歯科レントゲンを用いることによって歯肉で隠れている歯の状態を判断することができるということが最大のメリットです。
上記の画像のように歯の周りが溶けているのがお判りでしょうか?
骨の周りに空間がある…これは周りの骨が溶けて膿が溜まっている
可能性があります。
→このまま歯を残していたらさらに細菌がまわりの歯やあごの骨を溶かしていき最悪顎の骨が折れてしまうというケースに繋がってしまいます。
それを阻止するために原因となる歯を抜くことが必要となってきます。
また、子犬の時に抜けきらず残ってしまった乳歯。見た目で残っているものが判断できる場合と見た目上では乳歯が残っていなさそうでも歯科レントゲンを用いることによって歯肉の中で埋まって隠れていることが判断することもできます。
乳歯は成犬になったままでも放置すると永久歯と乳歯の間に歯垢が溜まり歯肉炎や歯周病につながるため、残っている場合は抜歯をしたほうがよいでしょう。
最後に歯周病からつながる疾患として、
敗血症・関節炎・糖尿病・早産・細菌性心膜炎・
動脈硬化症・気管支炎・胃炎
など体全身に影響を及ぼすためにも皆様には日ごろからの定期的な歯科検診や口腔内の異常早期発見、デンタルケアを行っていつまでも大切な家族の健康を守ってあげてください💛
デンタルケアについてのお話は下記をご覧ください(^▽^)/