マイクロチップってどんなもの?

こにし動物クリニック 獣医師の藤原です。

ニュースなどですでにご存知の方も多いと思いますが、

動物愛護法の改正法案が6月12日に参院本会議を通過し、成立しました。

初耳だ!という方はこちらをご覧ください↓

https://mainichi.jp/articles/20190612/k00/00m/040/257000c

 

 

今回の改正のポイントは3つ!

①生後56日(8週齢)未満の犬猫の販売は原則禁止

②動物の虐待・飼育放棄に対する罰則の厳罰化

③繁殖業者・生体販売業者の犬猫へのマイクロチップ挿入の義務化

何れも1~3年以内に施行される見通しです。

改正の背景には、悪徳ブリーダーの過剰繁殖や無責任な飼い主による飼育放棄などで不幸にも殺処分されていくわんちゃん・猫ちゃんが多すぎること。

また、虐待動画をネットにあげるなどの事件が後をたたず、そういった虐待罪に対する罰則が虐待を抑止するには弱すぎるといったことなどがあげられます。

賛否両論はあるようですが、改正法案の施行により少しでも不幸なわんちゃん猫ちゃんが減ってくれればと思います。

 

さて、今回の改正で③のマイクロチップ挿入の義務化に関しては、一般の飼い主様は努力義務となっております。

これを機にうちの子にも入れようかな~?とお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回はマイクロチップに関するあれこれを書かせていただきます。

 

①マイクロチップはいつから入れられる?

マイクロチップは犬は2週齢から、猫は4週齢から挿入可能といわれています。

もちろん個体差があるので体調をみて問題なければというのが大前提です。

獣医療行為になるため、獣医師が行います。

今後ペットショップさんやブリーダーさんからお迎えされる場合はすでに入った状態になるでしょう。

不妊手術のタイミングで挿入される方もいらっしゃいます。

 

 

②どうやってマイクロチップを入れるのか?

マイクロチップは注射器と一体型になっており、針を挿入して背側頚部の皮下深部に埋め込みます。

マイクロチップの埋め込み器
マイクロチップ本体

太い針なので挿入時は一瞬ですが痛いです。局所麻酔や鎮静をかけるて入れる場合もあります。

 

 

③マイクロチップの登録方法は?

挿入後、飼い主様には登録用紙にマイクロチップの登録番号やご住所など必要事項を記入いただき、登録機関にご自身で書類を送っていただく必要があります。その際、登録料が別途かかります。

マイクロチップを入れているものの登録をされていない方は非常に多いです。

それでは番号検索することができないので全く意味がないです><

しっかり登録していただくことが重要です。

改正法案で、マイクロチップ入りの動物を飼育する飼い主様は住所などを登録することが義務となるようですので忘れずに!

 

 

④迷子になったとき活躍するマイクロチップ!

マイクロチップはマイクロチップリーダー(↓写真のもの。いくつか種類はあります。)を体表にかざすだけで番号が読み取れます。

保護施設や保健所、動物病院などはほとんどの場合マイクロチップリーダーを所有していますので、そのような施設に保護されていれば、飼い主様が誰なのか判明し、連絡することができます。また、誰でも情報が見れるわけではないので、不特定多数に個人情報が知られる心配も少ないです。

 

当院でもマイクロチップの挿入は実施できますので、ご検討中の方は気軽にご相談下さい^^

11