浅在性膿皮症に対する治療ー耐性菌を考えるー

こんにちは!

滋賀県栗東市(草津市・野洲市・守山市・湖南市・甲賀市周辺)のペットと家族の幸せな暮らしを応援するこにし動物クリニック
獣医師の谷山です。

先日大阪で開催された、stop耐性菌プロジェクトに参加してきました!

日本全国はもちろんのこと、世界の皮膚診療でも活躍されている先生方から、膿皮症に対する治療や耐性菌について勉強してきました。

耐性菌が医療現場で問題になっていることは、皆さんもよくご存知かと思います。

2050年には、世界で1000万人は耐性菌が原因で亡くなるとも言われています。(ガンで830万人です…)

その耐性菌問題は、ヒト医療のみならず獣医療でも問題になっています!!

ワンちゃんの皮膚病で多く見られる”(浅在性)膿皮症”は、皮膚常在菌である表皮ブドウ球菌が常在以上に繁殖している状態です。

少し難しいですが、第一世代セフェム系抗菌薬が功を奏すためよく使われてきました。それにより耐性菌が増えてきているのが実情です。

また母犬から受け継ぐ部分が多いため、若齢のワンちゃんでも耐性菌を多く持っているというデータも存在しています!!

しかし、症状を早めに抑えてあげるためにも抗菌薬の内服が不可欠であるのが実情です。

そのバランスが非常に難しいため、一概に抗生剤を使わないという選択肢は存在し得ません。

そこで、軽度の膿皮症であれば抗生剤の内服を使わず、シャンプー+抗生物質の外用剤での治療を進めていくことが現実的です。

シャンプーでしっかりと菌を洗い流し、抗生剤を局所的に使用することで、耐性菌の発生頻度を低下させることができます!!

 
 私自身もできるだけ、耐性菌の発生を抑えつつ、しっかりとした皮膚ケアを心掛けようと改めて考えることができました!!

 
膿皮症に限らず、
気になる皮膚のトラブルがありましたら、その子その子に応じたオーダーメイドの治療(シャンプー・保湿剤・外用剤・飲み薬…)を提供させていただきますので、お気軽にご来院ください。

また、7/14(土)のシャンプー教室にて、私の方からシャンプーの選び方や効能について色々とお話をさせていただきますので、ぜひご参加下さい!!

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